
これは、イギリスのリトルモアーという村にやって来た2人のお話である。2人は、同じ日に村に着き、同じ老人に同じ会話をした。 最初の男は、午前中に村に到着した。彼はこの村に留まるかどうかまだ決めていなかった。それで、この村の様子を知ろうと思い、ベンチに腰掛けている老人に近づいて行った。「この村の人はどういう人たちですか」と彼は聞いた。老人はこう聞き返した。「あなたが前にいた所の人はどうだったのかな」
「ひどいものでした」と旅人は答えた。「嘘つきで、冷淡な上に利己主義ばかりで、あんまり住み心地が悪いので、こちらへやってきたのです」「それじや、ここに住まない方が良いだろう。この村にいる人も同じような人だとわかるからだ」と言った。
2番目の男が午後到着した。彼も同じ老人に近づいて最初の男と同じ質間をした。「この村の人はどんな人たちですか」と。老人は再び、聞き返したのである。「あなたが前にいた所の人はどういう人だったのかな」
「みんな素晴らしい人たちでした」と答えた。「彼らは親切で、思いやりがあって優しかった。でも、そこの気候が私の健康によくないので出たのです」
「それじゃあなたはこの村を気に入ると思いますよ」と老人は答えた。「あなたが去ったと同じようなタイプの人がこの村には住んでいますからね」
老人は、人間の性質についてよく知っていたのである。他人の良い点を見ようとする人はどこへ行ってもそれを見つける。反対に他人の欠点を批判しすぎる人は、どんな所にいても、周囲にいる人に満足することはないのである。