神様からの贈り物

Smile of the Sun - 太陽のほほえみイメージ

 創作力というのは教育とは全く違うものである。教育はそれを伸ばす助けにはなるが、創作力自体は神からの直接の贈り物なのである。

 思想を生み出し、芸術品を作り出すこの不思議な力は、若い人から年寄りに至るまで、すべての年齢層に認められる。モーツアルトは音楽を4歳にして作曲し、ミケランジェロは89歳に至るまで、素晴らしい美の像を刻み続けた。この二人、そして歴史に残る他の多くの天才たちは、心の奥底に埋もれていた創作力を一生懸命引き出し、磨きをかけたのであった。

 最も有名な芸術家たちだけが「天才」だと考えられているが、程度は様々であるが、私たちにも創作力はある。実際にどれだけの力、何の才能があるかを気がついていない人もたくさんいるであろう。

 村の教会のオルガン弾きであったフランツ・グルーベルは1818年のクリスマスの2日前まで、自分に作曲する能力があるなどとは全く思っていなかった。その日、オルガンが壊れてしまったため、クリスマスのミサのためにギターの伴奏で歌える賛美歌を作曲したのである。それが「きよしこの夜」であり、今までの中で一番有名になったクリスマス・キャロルである。

 グルーベルのように、私たちも、自分では気づいていないかもしれないが、隠れた才能を持っているに違いない。しかし、私たちはだれでも何らかの形で神の創造に加わっているのである。その才能がわかれば、それをよりよき社会のために一生懸命使っていくのが私たちの務めではないだろうか。