90回失敗しても

Smile of the Sun - 太陽のほほえみイメージ

 人はもし、楽天的であれば、人生の能力を最大限に生かすことができる。すなわち、困難と思われる計画にも着手する勇気がわくのであり、その困難を克服するのに必要な忍耐力が生まれてくるのである。

 トーマス・エジソンは楽天的な人であった。彼がむずかしい実験に取り組んでいた時のことである。彼はこの実験にもう何ヶ月も費やし、何回も失敗していたので、実験の経過を記録するのにあきあきしていた彼の助手は、「もう90種もの実験をして、その全部が失敗に終っています。全く時間の浪費ですよ」これに答えてエジソンは、「時間の浪費じゃないよ。今までやった90の方法は全部ダメだとわかっただけでも、始めた頃よりずっと利口になったわけだからね」と言った。そして更にいくつかの失敗を重ねた後、ついに成功したのである。

 すべて偉大な人の生涯は、失敗談で埋められているともいえる。しかし、その人たちは失敗を失敗のままで終らせず、その価値を認め、心の奥底に楽観的な気持を持ち、失敗をしてもなお、「私は成功するんだ」と心に言い続けた。

 この楽観的な気持が彼らに同じことを続けてやらせ、また、続けてしたからこそ最後には成功したのである。もし、彼等の示してくれた例に見習うなら、私たちが成功するのも夢ではないかもしれない。