愛のしるし

Smile of the Sun - 太陽のほほえみイメージ

 最近、私の友人の父が亡くなりました。彼の父は日本の社会において重要な人で、大会社の社長でした。父の死去に伴い、私の友人は大きな責任を負わねばならなくなりました。

 友人は、これから直面するビジネスの問題点についてはあまり話しませんでした。しかし、父についてはよく話し、父との関係について、ちょっと違った方法でその悲しみを表わしていました。彼はこう言ったのです。「たとえ重要なことでなくても、僕がゴルフで良いスコアを出した時でさえ、喜んでくれました。今、僕は何か良いことをした時に喜んでくれる、そんな大切な人を失ったのです。」

 子供たちにとって、ほんのちょっとしたことでも、自分でうまくやれたことについて両親に話したいのは、ごく自然なことです。うまく絵が描けた時とか、運動会で一等になった時でも良いのです。もし両親がそのことを聞いて喜べば、子供たちはうんと勇気づけられ、そしてもっとがんばろうと思うものなのです。

 私のこの友人は50歳ですが、彼はまだ父から自分がやったことを認められると、たいそう喜んでいたようでした。この種の励ましは、我々にとって必要なものであり、また我々が与えねばならないものです。両親と子供とのきずな、友だち同志の結びつき、そして夫婦間のきずなも、お互いの成功を喜び合うことによって強められるものなのです。他の人がした良いことをほんとうに喜べることは真の愛のしるしです。