私たち共通の望み

Smile of the Sun - 太陽のほほえみイメージ

 世の中は、さまざまな違ったタイプの人の集りである。背の高い人や低い人、老人や青年、子どもなど。

 これらの違ったタイプの人が、それぞれ、いろんな仕事についている。ある女性は主婦であり、ある女性は職場で働く。会社の社長をする男性もいれば、タクシーを運転する人、家を建てる人や芸術家など。

 こうしたさまざまな人それぞれに、好き嫌いというものがある。食べ物から着る物の色、そして、娯楽の種類まで違う。

 各個人の持つ他の人との違いは際限なく、しかし、それぞれの違いは大切かもしれない。私たちを他の人と区別する特質によって、一人ひとりの個性が決まるのである。

 しかし、人と人との間にある相遠点よりもっと大切なのは、共通して持っているものであろう。特に大事なのは、みんなが求めている共通の目標で、全人類が持つ根本的な一つの望みである。人々の間にどれほど多くの違いがあろうと、これには皆同意する。それは「愛したい」そして「愛されたい」という望みである。

 この共通した望みは、人が互いに満たし合うべきものである。しかし、悲しいことに私たちは、お互いの間に溝を作るような相違点を気にしすぎるので、愛したり、愛されたりする多くの機会を失う。人間一人ひとりが、自分のことを考えすぎると、世界は冷たく寂しい所になる。私たちが、友情と愛のために心を開けば、世界は明るく暖かくなるに違いないのである。