ママ、大好きよ

Smile of the Sun - 太陽のほほえみイメージ

 最近私の友人がレストランで大変感動的な体験をしましたので、皆様にそのお話をしたいと思います。

 そのレストランで友人の隣のテーブルに母親と13歳位の娘が座っていました。彼が何を注文しようかとメニューを眺めていると、大きな音が後ろでしましたので振り向くと、ウエイトレスが躓いて転んでいました。そして、彼女の運んできたお皿が宙に浮いて、その母親の上に落ちたのです。

 その母親の洋服は肉や野菜、それにソースでドロドロになってしまいました。ウエイトレスは泣きながら母親に謝ろうとしました。すると母親はにっこりと微笑みながら、ナプキンで洋服についた肉や野菜を落とし始めました。そして、ウエイトレスに向かって「そんなに心配しなくていいのよ。この通り、怪我一つしていないし、以前からこの洋服を一度クリーニングに出そうと思っていたところだから」と言ったのです。

 しばらくして静かになり、すべてが元どおりになった時、私の友人はその娘が母親に「お母さんって素晴らしい人ね。そんなママが大好きよ」と言っているのを聞いたのです。レストランにいたお客の誰もが同じように感じたに違いありません。

 自分勝手な人が多い今日、この人間味あふれる話を聞いて、果たして私たちがこの母親と同じ立場に置かれたら、このお話の母親と同じような暖かくて優しい態度を取ることができるでしょうか。