ところが残念なことには、ある人は自分の才能を自慢のタネにし、自分の利益のためだけに利用したり、又ある人は、折角の才能を伸ばす努力をしない。いずれの場合も根本的な間違いは一つである。つまり才能が授かりものであり、周囲の人々の幸せのために役立てるようにと与えられていることを忘れているのである。
世間的に大きく注目を集める種類の才能は持たなくても、私たちはだれでも、他人の幸福のために役立てることのできる何らかの長所を必ず持っている。ある人が周囲の人の心を柔らげ信頼と満足を感じさせるように。
与えられた才能が何であれその才能を自覚し、伸ばし、そして世の人々の幸福のために充分それを利用することは、私たちみんなが心がけねばならないことである。