生前ハヤット神父が書いたお話「太陽のほほえみ」(英語と日本語)を、
2015年5月掲載分から2021年3月掲載分まで保存しています。どうぞご覧ください。
約二千年前、天使ガブリエルが、イスラエルのナザレという町に住むマリア様に現れ、乙女でありながら、神様の力によって救い主イエス・キリストの母になることを告げました。それを聞いたマリア様は驚きながらも「おことばどおりこの身になりますように」と応え、婚約者ヨセフと結婚しました。
その頃、ローマ皇帝の命令でイスラエルの国で国勢調査が行われることになり、イスラエルの人々は皆、自分の本籍地へ戻って名前を届けなければなりませんでした。この二人が自分の本籍地ベツレヘムに着いた時の様子は、聖書にこう書いてあります。
「二人がそこにいる間に、マリアはお産の日が満ちて、男の初子を産んだ。そして、その子をうぶぎにくるみ、かいば桶に寝かせた。宿屋には彼らのために場所がなかったからである。」
マリア様とヨセフがベツレヘムに着いた時、大勢の人々が集まって来て、二人は宿屋に泊まることができず、馬小屋のような貧しい所で泊まり、イエス様はそこでお生まれになりました。
イエス様が、そのような貧しい所でお生まれになったのは、偶然のことではありません。神様のご計画によるものです。イエス様は貧しい所でお生まれになっただけではなく、十字架上で亡くなられるまでの間、貧しい生活でした。それは私たちに大事なことを教えられるためでした。たくさんの財産があって、豊かな生活ができる人々は幸せだと、よく思われていますが、イエス様は貧しい生活を送ることによって、いつかは失うお金や財産よりも、信仰、希望、愛など、霊的な富の方が大事だということを教えられたのであります。