生前ハヤット神父が書いたお話「太陽のほほえみ」(英語と日本語)を、
2015年5月掲載分から2021年3月掲載分まで保存しています。どうぞご覧ください。
生命を保つ上で、心臓より大事なものは体中どこにもない。そして、心臓ほどよく働く部分もない。
心臓は24時間勤務である。人が安らかに眠る真夜中でさえ、心臓は働き続け、体中に血液を送り続ける。1日に10万回以上も鼓動し、約16万キロの長さの血管に、せっせと血液を送る。
心臓の大きさは、人間のこぶし位にすぎないが、素晴らしいエネルギーを生み出す。普通の心臓が12時間の間にする働き、つまり出す力は、65トンの汽車を地面から30センチほど持ち上げられる位だと言われる。
心臓の正常な鼓動は1分間に約70回から80回だが、必要ならもっと早くなる。人が走るとか、泳ぐかとすれば、休んでいる時よりもっと多くのエネルギーがいる。こういう場合には、心臓の鼓動は自然に早くなるのである。そして運動をやめると、また自然におそくなる。
しかし、早くなっても遅くなっても心臓はリズムを保ち、完全な規則正しさで鼓動をうったり休んだりするのである。心臓は、人間の生命の始まりから終わりまで働きどうしだが、鼓動を打つたびごとに力を取り戻すために少し休む。この少しの休みを全部あわせると、1日に15時間も休むことになる。
心臓は本当によく働く。働くことと休むことの間に、完全なバランスを保つのである。心臓は、人間をお造りになった神様のすぐれた英知の現れであろう。そして、それは人生の生き方について多くのことを、人に教えてくれるのである。