心理的に言って、人が、恋に陥った時、同じような生まれ変わりの気持ちを味わうものである。ある若者にとって、一人の若い女性に会うまでは、生活は退屈でつまらないものであった。ところが恋をした瞬間すべてが変えられた。彼女が彼の人生に投げかけてくれた輝ける光は、彼の心の中で燃え、彼は新しい生命を得て、生まれ変わったのである。
しかし、このような「生まれ変わり」を最も強く感じるのは、宗教においてである。信仰の光が初めて人を照らし始めると、生活の最も深い部分が変えられる。今まで物質的であったかもしれない人生観は、信仰の光のうちに精神的となり、身体だけしかないように生活していたのが、今では霊魂の生活へも注意を向けるようになる。
人が初めて精神生活の美しさを発見した時、なんともいえない爽やかな気持ちを味わう。彼は病気の人が回復したかのように、また、若者が恋をしたかのように感じる。
再び生まれ変わったのである。