私の父をひとことで称すなら「おひとよし」、もっとよくいうなら「ゆるしの人」であった。 父の口癖は「自分が他人ばゆるさんじゃったら、自分も神さまにゆるされんと...
私の父をひとことで称すなら「おひとよし」、もっとよくいうなら「ゆるしの人」であった。 父の口癖は「自分が他人ばゆるさんじゃったら、自分も神さまにゆるされんと...
人を咎めず、「ゆるす」ということは、なまやさしいことではありません。甚だ困難なことと言えると思います。どのようにすれば、この困難を克服し、「ゆるす」ことが出来...
修道生活を歩み始め、年上のシスター方との共同生活を通して、私はそれまであまり意識していなかった自分に向き合う恵みをいただきました。修練期間で、それまでになく他...
「人の怒りは、神の義を実現するものではありません。」と聖書にあります。(参 ヤコブの手紙1・20) 怒りは、人間の本能的な感情なので、湧きあがってくるのは避...
ある知人女性の話です。彼女は優秀なエンジニアで、良い出会いから結婚を決めました。 ところが、結婚直前に男性がお金にルーズなことが分かったのです。借金は男性自...
若い頃、「この人は苦手だ」と思っていた相手でも、歳を取るにしたがって、次第に受け入れられるようになる。そんなことがあるような気がする。 たとえば、わたしは若...
私は単調な仕事や作業を長く続けるのが苦手である。作業を続けるうちに、意識が自分の内に沈んで行き、過去に経験した嫌なこと、傷つけられたことを思い出してしまうから...
人は誰もが思春期から大人になる頃には、自分の価値観が明確になるように思います。職場などの組織にいると、自分とは異なる考え方の人に出会うことがあります。時には戸...
「神父様は優しすぎる」と、ある子どもから言われました。 小学校で、掃除の時間に子どもたちを手伝っていたときのことです。特別なことは何もしていないのですが、突...
私は、世界的に有名な、例えばドストエフスキーとかトルストイの文学作品をなんとか通読したいものと思っています。ところが、手をつけるたびに、読破どころか数ページで...
とても素敵なシスターがいる。いつも穏やかで優しい微笑みをもって丁寧に人と関わり、相手のいいところを一つでも多く見つけては、その人自身を活かそうとするシスター。...