三つ子の魂百までで、私の場合、人間が生きるのに必要なことは、まだ五島にいた18歳までに学んだと言っていい。 父母の口癖は「一人では生きやえんとよ、世の中、み...
三つ子の魂百までで、私の場合、人間が生きるのに必要なことは、まだ五島にいた18歳までに学んだと言っていい。 父母の口癖は「一人では生きやえんとよ、世の中、み...
「人間はさ、眠っている時にはどげんな悪人でも悪かことはせんとよ。人間はさ、どげんな根性の悪か人間でも、眠っている時には黙っとるけん、人の悪口は言わんとよ」とは...
今からもう40年余り前に、評論家の犬養道子さんが「一杯のスプーン運動」を提唱された。私が結婚し、子どもが生まれた頃の話である。世界の貧しい子どもたちのために、...
「糧」という字は米へんに量と書く。 糧というテーマを与えられて、私は生家の米びつを思い出した。 生家の米びつは木製で大きかった。 多分、30キログラム以...
私は子どもの頃から、この世にあるものは全部、神さまからの借り物であると教えられて成長した。 特に水は人間が生きていく上での源にあるから、大切に皆で分け合って...
五島の生家のことは、まるでおとぎ話のように何度も書いているが、やはり「ともに生きる」というテーマでは、生家の父母を中心にした人間関係を書かずにはいられない。 ...
30年ほど前に聞いた話であるが、ある父親がいて、給料もボーナスもかなりの額入っているのに、妻子に対し決して贅沢をさせなかった。 自分自身も品行方正で、飲み歩...
子どもの頃、不思議に思うことがあった。 公共要理で、「神さまは全知全能だから、お出来にならぬことはありません」と習ったのに、世の中には悪いことをする人があと...
母が存命の頃、五島へ帰ると必ずいわれることがあった。 「若かうちに、よか思い出ばびっしゃり(沢山)作っとけよ。そしたら、年ばとって寝ついた時に、ふとんの中で...
「むかし、むかし、ある所にリタという名の修道女がいました」と書き出したいほど、私は聖女リタのことを昔話のようにあちこちに書いたり、しゃべったりしてきた。 め...