わたしたちの「おかあさん」といえば、弟とわたしにとっての母。しかし、母が帰天してからは、分かたれない心でマリアさまが真の「おかあさん」となった。わたしはマリアさ...
わたしたちの「おかあさん」といえば、弟とわたしにとっての母。しかし、母が帰天してからは、分かたれない心でマリアさまが真の「おかあさん」となった。わたしはマリアさ...
ある司祭が、「自分のもっているカードでしか戦えない」と話してくれたことがある。ページワンなどのトランプのゲームをしているときに、勝ち目のないカードばかりだったと...
ユスト高山右近が2017年2月7日、殉教者として列福された。右近は戦乱の世に生を受けた。故溝部脩名誉司教は、右近を「死なない殉教」、あるいは「死ねない殉教」と表...
私の父は高校の体育の教師だった。放課後は陸上部のコーチをしていた。父は選手をその気にさせる名人だったように思う。インターハイや国体でも優勝する優秀な選手を何人も...
「旅立ち」という言葉を聞くと、私が就職するために郷里を離れることになった時の祖母の姿を思い出す。その日は、3月だというのに雪が降っていた。祖母は体の具合が悪いの...
教会のあるご婦人が、エルサレムで購入したというオリーブの木を彫ったご降誕のセットを、真夏に貸してくださった。それをテーブルの上に飾り、夏の間、1日に何回となく見...
ある雨の降る日、友人が東京の郊外から車で自宅に帰るために運転をしていた。遠くに白い箱が見え小さな動くものが見えた。近くに行って見ると、よろよろと小さなネコが1匹...
父の楽しみは竹で編んだカゴを背負って山に出かけ、山菜やキノコを採ったりすることだった。ある日、近所の友人と一緒に山に行き、ワラビやタラの芽をたくさん採って帰って...
よく行くラーメン屋がある。カウンター席とテーブル席が2つある店だ。このラーメン屋には様々な人々が集まってくる。仕事帰りのサラリーマン、女子大生、老人、アルバイト...
「妙子さん、あした何時出発?」と夜電話があった。「8時台」と答えた。7年間にわたる米沢での生活を、支えてくださったご夫人からの電話だった。私は30歳のとき、実家...