人間の心には二つの種がまかれているように思う。一つは、名誉や権力、財産などを手に入れることによって成長してゆく欲望の種。もう一つは、逆に、自分が手に入れたもの...
人間の心には二つの種がまかれているように思う。一つは、名誉や権力、財産などを手に入れることによって成長してゆく欲望の種。もう一つは、逆に、自分が手に入れたもの...
「むかし、むかし、ある所にリタという名の修道女がいました」と書き出したいほど、私は聖女リタのことを昔話のようにあちこちに書いたり、しゃべったりしてきた。 め...
東京有楽町の画廊にぶらりと立ち寄り、そこで展示されている掛け軸を堪能してきました。掛け軸を作成する知識、技能もない私が、これほどまでの満足感と喜びを掛け軸の諸...
息子が3週間ぶりに退院してきました。今回はこのような時代なので、届け物があっても、本人には会えないという、なんともやりきれない感じでした。 でも、先週のこと...
パトリシアさんという友人がいる。彼女とは南米の子どもたちへの学習支援で知り合った。彼女がペルーから来日したのは24歳の時。同じ頃、後に夫となるカツミさんがブラ...
私は勉強机から目を上げ、改めてそこに掛けてある私達の結婚誓約書のある部分に気がつきました。それは、「生涯互いに愛と忠実を尽くす」という箇所でした。 私はここ...
普段と変わらない日常。慌ただしく過ぎゆく中、いつもと同じように鏡に映る自分の姿を眺めた時、しわが増えていたり、白髪が増えていたりなど、ふと気づくことはありませ...
幼い頃、母は、様々な事を語ってくれました。その話は、大抵、私にとって戒めとなるような内容でした。例えば、私が我が儘ばかり言っていた時、母は、自分の知人で、我が...
気づきとは何か、と問われると、答えるのが難しい。それは深い体験だからだ。日常的な気づき、例えば働いている同僚の顔色が悪いとか、電球の一つが切れて部屋が暗い、な...
ときどき、人から頼まれて写真を撮ることがある。わたしの趣味が写真だと聞いた人から、「じゃあ、わたしの写真も撮ってください」と頼まれるのだ。希望通り写真を撮って...
近所の友人Yさんのご主人が神経の難病と診断された。大ショックのYさんと介護のことをネットで調べた。多様な介護体験記は読むのも辛かったが、ある方がモットーとした...
3月17日は日本の信徒発見の聖母の祝日。この恵み深い日は、私にとっては司祭叙階記念日でもあります。叙階三日程前の静かなひととき、「自分が司祭になるなんて、とん...
聖書の中には、次のようなお話があります。 神殿の賽銭箱の向かいにイエスさまがお座りになり、群衆がそれにお金を入れる様子を見ておられます。すると、大勢の金持ち...
「気づき」という言葉を神様からの何らかのサインであるような意味で使われる場面によく遭遇します。しかしながら、不真面目な信徒であった私は、正直なところ、この神様...
小学生の時に担任をしていただいた先生は、私たちの「気づき」を大切にしてくださる方でした。「あっ!」とか「はっ!」といった閃きは宝物だから大切にしなさいとよく話...
「気づき」――改めて考えてみると、戸惑いを覚えます。しかし、その一方で、戸惑いそのものが気づきに含まれているのではないか、とも思います。なぜなら、普段、何気な...