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気づき

シスター 岩田 真里亜

今日の心の糧イメージ

 小学生の時に担任をしていただいた先生は、私たちの「気づき」を大切にしてくださる方でした。「あっ!」とか「はっ!」といった閃きは宝物だから大切にしなさいとよく話されてたのを今でも覚えています。一生懸命知識をつけることも大事だが、その知識は「あっ!」とか「はっ!」とした体験で生の知識として一生残るものになる、とも言われていました。だからといって先生は知識をつけることをないがしろにされていたわけではありません。「気づき」は無から湧いて出るものではなく、それまでの学びや体験、環境がつながって表に出てくるものだから、沢山学び、体験することを勧めてくださっていました。正直なところ、小学生の頃はよくわかっていませんでしたが、今はわかるような気がします。

 祈りの中でも日々沢山の「気づき」をいただきます。それまで思ってもいなかったようなことや、ずっと探し求めていた答えがふと意識の中に形を持って現れてくるような感じです。

 イエスさまは「目を覚ましていなさい」(マルコ13・33)と言われています。いつ主人が帰ってくるのかその日その時を知らないから、と。イエスさまは、いつも私たちのもとに来てくださっています。私たちが気づかなくても、毎日、毎瞬、いつでも私たちとともに留まってくださっています。「気づき」の体験が、私たちの無意識の中にあるものがつながって出てくるものであるように、祈りの中でイエスさまは私たちの日常のあらゆる出来事や学びと神さまの存在を結びつけてくださっているのだと感じます。だから、私たちの人生は、日々神さまからいただく「気づき」に満たされているのでしょう。