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心おだやかに

中井 俊已

今日の心の糧イメージ

 誰の人生にも様々な苦しみや悲しみが起こりうるものです。

 それでも、日々心おだやかに生活できるにはどうすれば良いでしょうか。祈りの中で神様に問いかけると、拙著に取り上げた聖なる人々の言葉が頭に浮かぶことがあります。

 聖なる人々は、人並み以上に多くの苦難や試練を忍びました。けれども彼らは、心の平安をもって進むべき道を歩み続けたのです。

 例えば、長崎で被爆して妻を失い、自身も白血病に倒れた永井隆(ながいたかし)博士。彼は病床に伏しながら本を書き、戦争で傷ついた人々を励まし平和を訴えづづけました。著書『この子を残して』(サンパウロ発行)から永井隆の考えを明確に表す言葉をご紹介します。

 「人間の心が神に帰るとき、そこに安らぎと平和が生まれる。」
 永井隆は、戦争の悲劇を乗り越え、真の平和を築くためには、人間の内面がどうあるべきかを深く考察しました。そして、憎しみや恨みを超える、ゆるしと愛こそが、心の平安を生み出し、ひいては平和を築いていくと考えたのです。

 日本でもよく知られている聖人マザー・テレサや聖ヨハネ・パウロ二世教皇もまた、同じような考えをもっていました。

 私は祈りの中で、これら聖なる方々の生涯や言葉を考えながら、真の心のおだやかさ、平安とは、神との関係によってもたらされることを知り得ました。

 人間同士でも、家族、友人たちとの愛し愛される関係の中で、心の平安や喜びを味わうことができるものです。同様に、神の子として神に愛されていると感じるとき、私自身も心おだやかになれます。

 その良き関係から生まれる心の平安や喜びは、ほほえみや小さな親切などによって、家族やまわりの人にも広がっていけばと私は願うのです。