

昨年、私が監督を務めた「長崎-
自分の映画を携えて、カトリックの中心地であるバチカンの地を踏むことがあろうとは、昔は、いや、たった一年前にも露とも思わなかった。
常々「原爆の映画を撮りたい」と思ってはいたが、こんなに早くチャンスが巡って来るとは思っていなかったし、そもそも「映画監督になりたい」と思い始めたのは、社会人デビューを目前に控えてからのことで、それまでは考えたこともなかった。
人生における道というのは、当然ながら「初めて
しかし僕達はそれが幾分怖くもある。「初めて」を「何度目か」に、「用意出来なさ」を「用意周到」に、変えたいのだ。だけど、人生の
若かりし日、安定した進路に進むか、
「今見えているもの」も「未だ見えないもの」も受け入れ、信じることができれば、なんと素晴らしいだろうか。
バチカンで驚いた。サン・ピエトロ大聖堂に続く道の、こんなにも真直ぐなこと――。