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気づき

黒岩 英臣

今日の心の糧イメージ

 私は勉強机から目を上げ、改めてそこに掛けてある私達の結婚誓約書のある部分に気がつきました。それは、「生涯互いに愛と忠実を尽くす」という箇所でした。

 私はここで言う「愛」に、もう一度心を馳せてみました。まず、それはもちろん、これから結婚しようという私達二人の、心から溢れる喜びです。早春の、まだ緑も少ない地面や、葉の無い樹の枝から次々と咲き出る花にも似て、この初々しい愛の約束はいかにも嬉しく、また楽しいものです。

 この愛の喜びの実践として、私達はこれまでにかなりの日数の旅行をしてきました。例えば、国内ですと、車を使っての北海道右回り旅行、同じく左回り旅行を4回、さすがにこれに疲れてきて、以降は毎年夏を東北地方で過ごすようになりました。

 ぜいたくをしている訳ではなく、こういった生活スタイルは、実は若かった当時の私の、それこそ一日の休みもなければ、家に帰ってくる日さえまれと言うほど仕事に押しまくられる生活を見て、お医者さんから、"こんなことをしていたら死にますよ"と、釘を刺されて以来、選び取った方法なのです。

 こういうまとまった日数の旅行でなくとも、例えば今日もこれから長野県の蓼科高原に行ってきます。行き、帰りそれぞれ2時間半くらいですので、気晴らしにもってこいです。

 国外でも、ひと月くらいの旅行を何度かやりました。これも、ほぼ車利用でしたから、怖い目にも会いました。

 「生涯互いに愛を尽くす」という誓いには、勿論キリストの弟子として、キリストに倣うという意味での"愛"も含められていると思っています。けれども、互いを"好きだ"という意味での感情面の愛も、ごく自然にありますよねー。生きている限り、やはり。