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待ち望む

シスター 山本 ふみり

今日の心の糧イメージ

 この師走、何か落ち着かないほどにバタバタと忙しく動き回っていますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

 そんな中、大事な事を忘れないように、準備し待ち望むようにしたいものです。

 12月、今年もクリスマスがやって来ます。

 クリスマスの本当の意味は何でしょう?

 私達は何を「待ち」、何を「望む」のがいいのでしょう。

 神の御子イエス様はマリア様とヨゼフ様だけで誰にも知られることなく、ひっそり「そっと」この世にお生まれになりました。しかも家畜の休み場であった洞窟でのことでした。何も無い、ないない尽くしの中で生まれた赤ちゃんが、まさか神の御子だと誰が気づけたでしょうか? あり得ない本当の現実がこの世に実在したのです。誰にも歓迎されず、誰にも知られず、静かに「そっと」お生まれになったのです。それが神様のなさりかたであり、それが人間の救いの始まりでした。

「嘘でしょ!」「あり得ない。」「まさか?」そんな感覚だと思います。でも、それは本当の現実で、信じるしかない出来事になったのです。そして二千年以上も続いているのです。これまで多くの人々が主に出会い、刺激され、人生をかけて生き抜き引き継がれて来ました。これが神様のなさりかたでした。

 神様の救いの計画は「そっと」始まり今も続いています。そして私達はその中に生きています。「そっと」の中には神様の大事なメッセージがあります。私達は既に救われているのです。どんなに悪い事をしても神様は救いたいと必死でいらっしゃいます。救いたくてたまらないのが神様の御心です。

 だから心からの「ありがとう」を神さまに伝えるのがクリスマスであり、救われていることをお互いに喜びお祝いする「おめでとう」なのだと思います。