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正しさと優しさ

崔 友本枝

今日の心の糧イメージ

 正しさと優しさの両方を兼ね備えているのは神さまお一人です。

 どんなに立派な人でも人間はみな、もろさ、弱さをもっています。ふだんは信頼に値する人でも、特別な事が起きると突然、自分中心になることがあります。それは、誰もがなり得ることです。だからこそ私たちは、互いの弱さを思いやり、ゆるしあいながら生きることが大切です。

 でも、人間だけがいて、もし神さまが存在しないならどうでしょうか。やはり、知識のある人、要領のいい人、財力のある人に有利な社会になり、そうではない人は利用されてしまうことになるでしょう。それは悲しく救いのない世界です。

 しかし、幸いなことに、私たちを愛する神さまは実際におられます。そして、自分は無力で何者でもないと自覚している人ほど神さまの愛を深く体験します。友人の祈りや天からの助けがなければ生きられないとわかっているからです。

 聖パウロという聖人も「私は弱いときにこそ強いのです」(2コリント 12・10)と言っています。もちろん精一杯努力するのです。でも、自分の力を過信せず、天の助けを待つなら神さまがいつも励ましてくださいます。

 先日、私はある会に時間の都合で出席できず、花束をもらい損ねてしまいました。そんな小さな事でもさびしく思っていますと、まったく私の状況を知らない人から可愛いらしい花束をいただきました。これは、イエスさまからのプレゼントだわ!と感じ、嬉しく思いました。

 また、それほどする必要のない用事に誘われたとき、祈りながら神さまのお望みを聞いていると、同じ日のほぼ同じ時間に大切にしている仕事が入り、ごく自然に断ることができました。

 神さまは本当に正しくお優しい方です。