

わが家の横を流れる小川には、四季折々、様々な生命ある物が姿を現します。
春先から夏にかけては青大将が悠々とくねくね泳いで行き、鳥たちも群れ降りてきて、岸近くに群生する菖蒲の長い葉っぱと戯れては、飛び立っていきます。
そんな中、6月から7月初旬に登場するのが蛍で、梅雨の合間を縫って発光します。家の門を出たところに、その小川にかかる橋があり、蛍のシーズンには近所にお住まいの方ばかりでなく、見物客がその橋いっぱいに溢れるほどの賑わいとなります。
町内会では雑草を抜いたり川底をさらったりして、水流をきれいにと心がけていますが、砂や小石や水草は自然なままにして、蛍が食べるカワニナが繁殖しやすいようにしています。まさに人間が蛍の居場所づくりをしているというわけです。秋には白鷺が舞い降りてきて水中の餌をあさっているのを良く見かけますから、水底には貝や小魚などの獲物が豊富にあるのでしょう。
それぞれの生き物たちがこの川を居場所にできる季節を分かっているのも不思議ですし、生命ある全ての物に、神様は相応しい居場所を用意して下さっていると感じます。
私たちは蛍の居場所づくりに協力しているのですから、動物達を危険な目に遭わせないよう保護し、各々の居場所を守ってあげることも出来るに違いありません。そういう心優しい人間をこそ神様は見守っていて下さいます。
私たち人間の居場所は、謙虚に自然環境を守り、平和を祈って生きていく、この地球なのです。