居場所

古川 利雅 神父

　新しい一日が始まりました。朝をご自宅で迎えた方、またご自宅以外で迎えた方もいらっしゃるかも知れません。そして仕事や学校に行く、趣味で出かける、家にいるなど、様々に過ごされますが、自分と人との関わりについてどの様に感じているでしょうか。

　自分は他者から受け入れられていると思う方もいれば、そうでないと感じる人もいるかも知れません。別の言い方をするなら、そこに自分の居場所がある、反対に無いと捉えることもできるでしょうか。でも気を付けないと、受け入れられてないと感じているのは私だけで、本当は受け入れられているのかも知れません。

　その「居場所」とはどの様な場所でしょう。文字通り居る場所ですが、自分が自分らしくいられる場所...とも言えるでしょう。

　それはとても大切なことですが、他の存在の居場所のことも考えても良いのかも知れません。

　ともに過ごす場や存在の中に、自分の居場所があって欲しいと思うように、自分自身の中にも、自分の居場所があって欲しいと、他の人も願っているのではないでしょうか。実は私が気づいていないだけのことなのかも知れません。

　これらのことは他の存在に対して心を開くということがとても大切で、「鍵」になっている様に思います。私の居場所があるようにと他の人に求めるのではなく、自分が他の人や存在を受け入れてゆくようにする中で、私も受け入れられて、居場所が出来てゆくのでしょう。

　そのようになってゆければ、どんなに良いでしょう。私たちの毎日はきっと豊かな日常になってゆくのではないでしょうか。

　他の存在に対して、心を開けるように願いましょう。その様に歩んでゆかれる方々の上に、神の恵みと祝福が豊かにありますように。