「人生、山あり、谷あり」さまざまです。私も、九十歳を超え、悲喜こもごも、いろいろな経験、体験をしたはずです。余生がどのくらいあるか、神のみが知るところですが、これからも予期せぬ事柄が訪れる可能性は非常に大きいと言って差し支えないと思います。
私たち皆、生きている限り、必ずや、なにか「大きな壁」にぶつかるに違いありません。思うように仕事が見つからない、あるいは、できない。家族や友達との関係がうまくいかず、孤独である、などさまざまな壁にぶつかり、落ち込んだり、希望を失ってしまったりするかもしれません。
このような大きな壁にぶつかり、絶望的になった時に、私たちを力づけてくれるものこそ最も貴重な宝ではないでしょうか。周りにいる支えてくれる家族や親しい人たちも宝でありますが、それ以外に、自分の心の中にあるなんらかの「力」も最大の宝であるように思います。
私がこれまで大切にしてきたことは「信念を持って生きる」ということであり、私にとって「信念」は「宝」です。何をやるにしても、自分の価値観を大切にし、心の「芯」となる「信念」を忘れずに生きているように思います。そして、この「信念」こそこれまで体験した困難を乗り越える力であったように思います。
「信仰」や「祈り」が私の「信念」の基盤になっていると思います。何か、大きな壁に直面した時は、祈りの場を作り、絶望を希望に変えて前進できるよう、神の力を借りたいものであります。
これからまた、想像を絶する事柄が起きるかもしれませんが、この時こそ日頃修練し鍛えてきた信仰と祈りの力を生かさなければならないと思います。