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分かちあう

シスター 萩原 久美子

今日の心の糧イメージ

 クリスマスと言えば、欠かせないのがクリスマスケーキ。皆さんは、今年のクリスマスにはどんなクリスマスケーキをご購入ですか?サンタクロースが賑やかにクリスマスを告げているケーキ、あるいはフルーツたっぷりのケーキ、最近では切り株風のケーキも見かけるようになりました。

 私はクリスマス時期になるとクリスマスケーキのカタログを見るのがとても好きです。カタログを見ながら、自然と家族みんなが集まって"今年はどのケーキにしようか"と決めている姿や、"どんなケーキが喜ぶかな"と、子供たちへのサプライズに両親が秘かに選んでいる姿が思い浮かび、選んだクリスマスケーキが届くのを胸を馳せて待ち望む姿に、主イエス・キリストの降誕の喜びを待ち望む姿を重ねてみるからなのかもしれません。

 そうして届いたクリスマスケーキをみんなで切り分けて食べる。私たちの救いのためにお生まれになった幼子イエスの誕生の喜びを分かち合うというクリスマスメッセージが、一つのケーキを分け合って食べるという姿には、現れているのかもしれません。しかし、分かち合うためには、"切る"必要があります。分かち合いには何かしらの痛みを伴いますが、痛みを伴いつつも、相手に差し出す姿に本当の愛と大きな喜びが生まれるのでしょう。

 クリスマスケーキを分かち合うという行為は、例えば、一人でも多くの人がクリスマスに温かい食べ物が食べられるように、暖かい場所で過ごせるようにと思いを馳せ、小さなお捧げをすることでもあるのかもしれません。神様が与えて下さる沢山の喜びの詰まったクリスマスケーキを、より多くの人と分かち合っていくことができればと思います。