街には、早くからクリスマスキャロルが流れ、クリスマスのデコレーション、イルミネーションが飾られています。もっとクリスマス近くになると、パーティー、サンタクロース、プレゼント交換と、きらびやかなお祝い気分でいっぱいになるでしょう。
しかし、こんなお祝いの雰囲気だからこそ、独りぼっちで過ごす人は、ますます寂しく感じるかもしれません。共に祝う人がいない、より一層の孤独と虚しさでいっぱいになる機会にもなり得ます。
心に余裕がなく、気分もふさいでいる時、私は、周りの人々や取り巻く世界が訳もなく冷たく感じたりします。逆に、そんな時、出会う人が示してくれるほんの小さな優しさや心からの笑顔、あたたかい言葉かけが心に沁みることもあります。お互いに受け止め合えるかどうかは別にして、クリスマスは、そんな小さな優しさ、心からあふれるものをすべての人の心に分かち合う特別な時です。
クリスマスは、父なる神がご自分の愛を分かち合うために、愛する御独り子を人類に送られたことを祝います。それは寂しい人の心の空洞に愛をいっぱい注ぎ込むためです。独り子は、貧しい馬小屋でひっそりと生まれ、無力な普通の赤ちゃんでした。きらびやかな装飾等も何もありませんでした。しかし、馬小屋を訪れた人々は、平和と希望、笑顔ややさしさ、よろこびに癒しを与えられました。
クリスマスは、そんな心あたたまるお祝いなのです。今日も、神の独り子は、特に寂しい人、孤独な人、愛に飢え渇く人々一人ひとりと出会い、ご自分の愛といのちを分かち合い、クリスマスを共に祝おうと、一人ひとりの傍らでひっそりとお生まれになるのです。