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手助け

中井 俊已

今日の心の糧イメージ

まわりの人と良い人間関係を築くコツは何でしょう。

 当たり前のことばかりですが、思いつくことをあげてみたいと思います。

 例えば、悪口・陰口を言わない。むしろ、相手の良いところを見つけてさりげなくほめるのは、どうでしょう。他にも、挨拶をされたら、きちんと挨拶を返す。むしろ、自分から明るく挨拶をする。笑顔を見せる。気持ちのいい返事をする、など。

 また、約束の時間に遅れたら、素直に謝る。むしろ、相手との約束は些細な事でもきちんと守る。

 人の話を聞くときは、退屈そうにしない。むしろ、相手の話を興味をもって、肯定的に聞くなど、経験上、確実に人間関係は良くなると言えます。

 さらに、私には難しいですが、もう一つあります。
 困っていれば、手助けしてあげることです。

 これは、場合によっては時間がかかるし、面倒です。自分が忙しいときであったり、苦手なことであったりすれば、いつも容易にできることではありません。

 しかし、このような手助け・人助けは、聖書に出てくる「良きサマリア人」のたとえ話の隣人愛に通じます。(ルカ10・30~37)

 盗賊に襲われて重傷を負ったユダヤ人の男が道に倒れているのを、同じ民族の偉い人たちは、見て見ぬふりをして通り過ぎますが、歴史的にユダヤ民族から嫌われていたサマリア人は、男を手厚く介抱し助けてあげるという話です。

 神様は、この話を通して、現代の私たちもまわりの人の良き隣人となることを望まれます。まずは困っている人や心が弱っている人に気づき、さらには慈悲の心で手助けするには、何かと自分を優先する利己心との戦いが必要でしょう。神様に助けていただきながら、隣人愛を実行できればと思います。