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人生の旅路

熊本 洋

今日の心の糧イメージ

 人生、90歳を超えますと、受験も卒業も自立も、すべて過去のこと、忘れ去られています。これを、悔やむべきか、喜ぶべきか、戸惑いますが、無事過去を通過したことに、大いに喜ぶべきだと思います。

 次の旅立ちは、いつ訪れるかわからない来世への旅立ちであることは間違いありません。旅立ちに際しては、備えと準備が必要です。旅立ちまで、一貫して言える何より大切なことは、「心の平安」だと思います。

 心配事や苦悩の多い人生ですが、その中にあって心の平安を保つにはどうすればよいのでしょうか。全知全能の神を信じ、心の平安を求める祈りを、ことあるごとに、心の底から捧げる以外ないように思います。

 「求めよ。さらば、与えられん」のみ言葉に素直に応え、確信を持って祈り続けなくてはなりません。私はこの祈りの中で、生きながらえていることに感謝し、余生を、み旨成就のために捧げる決意を新たにしなければならないと思っています。

 これから、次の世代に向かって旅立つ若い皆さんには、是非、なんらかの「信念」を持ち、心強く毎日を過ごしてもらいたいと思います。

 「心の平安」は、だれもが望むことでありますが、「生きて行く」という旅路には喜怒哀楽があり、迷いもたくさんあります。その時こそ自分の「心」を見つめ、祈りを通して答を求め、自分らしい道を歩まねばなりません。自分らしい道を歩んでこそ、心の平安もあると思います。

 過去、未来の「恐れ」や「心配」に支配されることなく「今を生きる」そして、人生の意味を求めるだけではなく「自分がどのように役立つことができるのか」と発想の転換をし、人生の旅路を、ぜひとも、自分ならではのものにしてもらいたいものです。