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光と影

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 夏がやってきました。日差しも強くなり、陽を浴びるところ、浴びないところとのコントラストもはっきりしますが、そのように様々な事柄に対する発見や気づきがあるかも知れません。

 建物や人や木などから伸びる影。その反対側から光が射していますが、真昼時は太陽が真上から照らして影がほとんど見えませんね。次第に夕暮れが近づくにつれて、山かげや地平線や建物に夕陽がかかりだす頃、影はどれぐらいの長さがあるのだろうというほどの長さになって、幼心にまじまじと眺めたこともあるのではないでしょうか。

 影のあるところには、必ずどこかに光があります。そうでなければ、影はできません。そして光と影の間に必ず何かが存在しています。建物や木や山、人もそうですね。

 これは目に見える外的なものですが、内的なものも光や影があるのではないでしょうか。

 私たちの心はどうなっているでしょう。いつも光に照らされて影がなければ良いのですが、光に向き合うことがなかなかできず、いつの間にか影が大きくなっているかも知れません。そして光に照らされることがなくなり、ふと気づくと闇になっていたら大変なことですね。

 自分にとっての光は何でしょう。外的では太陽、蛍光灯やLED、ランプもありますし、内的では書物、尊敬する人等、こちらも色々ありますね。そのような中にあって私たちは、外的だけでなく、内的にも照らされて歩んでいく存在でもあるのでしょう。

 私たちの心を照らしてくださる存在とは、どのようなもの、どのような方でしょう。その素晴らしい存在に出会い、照らされながら歩んでゆく私たちでありますように。