私は、幼児洗礼でカトリック信徒になり、中学・高校は神戸にあるイエズス会のミッションスクールに通いました。正直、この中学・高校の6年間以外は、ほとんど日曜日に教会に行く事も無く、あまり真面目な信者だとは言えないでしょう。
現在、小児科医として開業しております。
今回、「約束」と言うテーマを頂きました。私自身はルーズな性格から、待ち合わせ時間にもよく遅れる、約束を守れない人間なので、さて何を書かせて頂こうかと悩みました。
そんな時、約束を守れない私が一つだけ真面目に守った約束を思い出しました。それは中学1年の時に、部活の先輩から学校の帰りに「御聖体訪問」といって、聖堂のイエスさまを訪問することに誘われ、6年間、学校がある日は毎日御聖体訪問をする約束をしました。この約束は真面目に守り、その先輩が卒業した後も、6年間一日も欠かさず、学校のある日は下校時に御聖体訪問をしました。最初は「明日の試験がうまく行きますように」「部活がうまく行きますように」などとお願い事をする事が多かった記憶があります。やがて、その日を振り返るようになり、今日の自分はどうであったか、主に問いかけるようになりました。
そして、高校2年生頃から、自分の進路を考える時、主が自分に求めておられる道を問うようになりました。この6年間の経験は、高校を卒業し、医の道に進んだ時に忙しさを言い訳に教会から遠のいた私を、今でもずっとキリスト者として繋ぎ止めてくれている気がします。
私にとって信仰とは、日常の生活の中での神との対話であり、神の声にいつも心を開いていたいと思っております。そして、この神との繋がりがある限り、心の平安と充足があるのです。