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輝く

村田 佳代子

今日の心の糧イメージ

 秋になり空気が澄んできますと夜空の星や月が輝きを増すように感じるのは私だけでしょうか。

 一か月前まではいつまでも空が明るく、夜になっても空の色が何となく赤みを帯びていました。

 夏の盛りには夜遅くまで人出がありイルミネーションが夜中近く迄灯り、その上花火まで上がることがあり、天体の輝きは地上の明かりにかき消されていたかのようでした。

 これから冬に向かうにつれて、日没と同時に西の空に輝く一番星を見つけるのが楽しみになります。私には、聖書のマタイによる福音書2章に書かれている東方の博士たちを案内してきた輝く星と重なるのです。

 この一番星は瞬きません。自ら光を発するのではなくひたすら大きく輝きますので、別の光に照らされて輝いている惑星であることがわかります。そう、金星です。地球の隣で太陽の周りをまわっていて地球よりも太陽に近いのですから強く輝き通せるわけです。

 秋はまた「芸術の秋」というように絵画や書道を始め様々なジャンルのコンクールと展覧会が数多く開催されます。それぞれが日頃の努力と精進の結果に期待し作品で勝負に挑むのですが、大きな賞に輝いた時の喜びはいかばかりでしょう。

 人生には苦難はつきものですが 誰しも人生を振り返ってみると輝く想い出があるはずです。子供のころ、学生時代、職場で、地域の活動で趣味の世界で、旅行先で、輝き体験に気付いたならその時の思いに心をリセットすることです。「輝く未来」という慣用句がある通り再スタートで未来を目指すのです。

 一番星を思い出しましょう、大きな光を浴びて輝くこと。勝手に輝くのではなく私達を照らして下さる神様に感謝です。