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ふれあい

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 小さな子どもたち。出会う人々、動物、植物など、目に入る様々なものに興味を持ち、近づいて、そっと触れようとする。そんな微笑ましいかわいらしい姿を目にされたことはないでしょうか。

 このようなことは子どもだけでなく、大人でもそうでしょうし、人間だけに限ったものでもなく、動物もそうでしょう。散歩中の犬が出会った人や犬とじゃれあったり、様々な人や動物、植物、物などに興味を持ち、触れようとすることもしばしば。

 触れ合い、出会いで、できれば直接に触れること、触れ合うことは、大切なことですが、そのような中にあって、心と心での触れ合いは、何よりも大切なことではないでしょうか。「おはようございます」「こんにちは」。家の前を通る見知らぬ人に挨拶したりすることもありますねたとえもうお会いすることがなかったとしても、声をかけたり掛けられたりすることで、心と心のつながり、ふれあいが生まれ、人は豊かになっていくのでしょう。

 またベビーカーに乗っていたり、お母さんに抱っこされた赤ちゃんがこちらを眺めた時、優しく眺め返したり、お互いににっこりと微笑みあったり。小さな子が手を振ってくれて、手を振り返したり。そのことで嬉しい時を過ごしたことや、幸せを感じたりしたことなどありませんか。言葉がなくても、気持ちを通わせてお互い触れ合うことはできるのですね。

 ふれあいの根底にあるのは、相手の存在を大切にして相手を想う心、相手を思いやる心。その心の表現が言葉であったり、動作であったりということなのでしょう。

 新たな一日。どんな出会い、ふれあいが私たちを待っているでしょうか。良い出会い、ふれあいの幸せな一日となりますように。