私は床につく前に、毎夜必ず枕許に、麦茶を入れたマグカップを置く。
夜中に喉が渇いて、よく目が覚めるからである。
夜中、麦茶をおいしく飲みながら、いろいろのことを考える。
最近では、東アフリカの国々の2200万人の人々のことを考える。
飢えと渇きで2200万人もの人たちが命の危険にさらされているのである。何とかならないものかと考えるのである。
私の母がよく言っていた。
「喉が渇いてたまらん人間にきれいか花ばあげても喜ばんとよ。お腹のすいた人間も同じ。その人に今一番必要なもんばあげんばよ」と。
イエスさまもマタイ伝25章の中で言っておられる。(25・35~36)
「あなたがたは、わたしが飢えていたときに食べさせ、渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢屋にいたときに訪ねてくれたからだ」と、天国へ行ける条件としてこれらのことをあげておられる。
この中でも喉の渇きをうるおすのが一番大切ではないかと思う。
それをこの地球上で、医師の中村哲さんは自ら井戸を掘り、水路を造り、アフガニスタンの65万人もの人の命を救った。
渇いた大地で暮らす人々に今一番必要なものは命の水だと言ったのであった。
哲さんの事業を支えるために「ペシャワール会」は生まれ、彼亡き後も引きつがれている。
私もペシャワール会の末端の会員である。
世界のあちこちでこのような会が生まれることを祈る。
喉の渇きがいやされると次第に心の渇きもいやされると私は信じている。