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喜びの日

シスター 谷口 恵美

今日の心の糧イメージ

 赤ちゃん、そのことばをイメージするだけで、私の心は温かくなります。人間の赤ちゃんも、イヌやネコなどの動物、カマキリやバッタなど昆虫の赤ちゃんも、なんて愛らしいのだろう、といつも思います。赤ちゃんと出会うと、自然と笑顔になります。数か月前、弟夫婦の赤ちゃんが誕生しました。かわいい女の子です。パパもママも小さいお姉ちゃんたちも、とてもうれしそうです。赤ちゃんを中心にみんなニコニコして歌を歌っている動画が送られてきて、それを見て私もにっこり、うれしくなりました。

 2千年以上も前、赤ちゃんの姿でこの世界に来られたイエスさま、それはそれは貧しく、慎ましく生まれました。お母さんのマリア様も、お父さんのヨセフ様も、まさか、馬小屋の中でイエスさまが生まれる事になるとは夢にも思われなかったでしょう。旅先で、そして宿屋も探せないままイエスさまは私たちの間に来られました。小さく小さくなって来られました。無事に生まれてきた赤ちゃんのイエスさまを抱いたマリア様、ヨセフ様のよろこびはいかばかりだったでしょう、と想像します。

 マリア様は、天使から「あなたはみごもって男の子を産む、その子は神の子と呼ばれる」との神のお告げを受け、驚きのあまり思いまどいながらも、神様を信じ、それを承諾します。その後、親類のエリザベトのお産の手伝いに行き、聖霊に満たされて、神の救いの業の実現をおなかの中に宿る小さな命と共に二人の母親は喜び合います。(参 ルカ1・31~45)。

 そしてクリスマス。悲しむ人、苦しむ人が慰められる神のいつくしみが、私たちに示されます。無力なように見えて、人の心から大きなよろこびのエネルギーを引きだす赤ちゃんの姿で。