私が好きな聖歌の中に『よろこびに』という聖歌があります。
「よろこびに 心をはずませ 神の家に行こう」という歌詞に続いて、詩編の122の一節が歌われます。
「『神の家に行こう』と言われて わたしの心は喜びにはずんだ
エルサレムよ わたしたちは いま、おまえの門のうちに立っている」
実際に巡礼でエルサレムの街を訪ねた時も、この聖歌をみんなで歌いました。「わたしたちは いま、おまえの門のうちに立っている」と。
初めてエルサレムの街を訪れた衝撃を今もしっかり心に抱いています。イエスさまが来られた街、最後の晩さんの食事を弟子たちとともにされた街、十字架の上でご自分の命をささげられた街、そして、復活して弟子たちにご自身をあらわされた街です。
正直に申し上げると、出かける前は、あまり興味がありませんでした。エルサレムよりも近くの温泉がいいな、なんて思ってもいました。ところが、この街にとどまって、しばしたたずんでいると、どこか清々しく凛とした雰囲気が漂っている街だったのです。早起きが苦手な私ですら早起きして、日が昇っていく中、姿を現し始めたエルサレムの街の様子を、心をときめかせながら眺めていたほどです。
エルサレムにはなかなか出かけられませんが、私たちが日曜日ごとに神の家である教会に出かける時にも、このような「ときめき」を持っていたいと思います。
教会では、イエスさまの言葉が朗読され、神さまをたたえる歌が歌われ、そして、イエスさまの最後の晩さんの記念が行われるのです。
加えて、パンの形のうちに、また、目には見えなくとも、イエスさまご自身がそこにおられるのです。それは、私たちがイエスさまと出会う時と場所になっていきます。