▲をクリックすると音声で聞こえます。

ときめき

中野 健一郎 神父

今日の心の糧イメージ

 カトリック教会には、「ゆるしの秘跡」と呼ばれる恵みの機会があります。

 キリストの愛の教えに背いて犯してしまった過ちを、素直に司祭に告白すると、司祭はキリストに成り代わって、神からの罪のゆるしをその人に宣言します。司祭である私も、他の司祭に告白しますが、自分の本当の姿をさらけ出し、ゆるしを乞うのは、いつになっても勇気が要ると感じます。また、毎回同じような過ちで堂々巡りをして、情けなく思ったりもします。しかし有り難いのは、まるでらせん階段を上るかのように、私が告白し、ゆるされる度毎に、私と神さまの距離は近づき、互いの関係性はより深まっていくと言われることです。そこに希望と喜びがあります。

 あるとき、罪を悔やんで気持ちは沈み、重苦しい思いで私が告白すると、神父様は、「よい告白ができました。私もそのような告白を何度もしました。がっかりしないでね。そして私のためにも祈ってね」と励ましてくださいました。その他のときにも、心に抱えているものが大きい程、それを告白し、ゆるされたとき、喜びもその分大きいことを体験します。ほっと安心して、「よし頑張るぞ」と、前向きな気持ちがこみ上げ、心が晴れやかになり、ときめくのを感じます。これは私たちの日常での復活体験なのだと思います。

 最近も告白をして、大切なことに三つ気づきました。⑴ 失敗したとき、きちんと気づくこと、⑵ 不甲斐ない自分にも忍耐すること、⑶ 転んだままでいないで、再び立ち上がること。そして何より、そう生きる力を、祈りの中でいただくことです。

 自分に正直になり、隠れた恵みに気づくとき、心に喜びやときめきを取り戻すことができますように。