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ときめき

シスター 山本 ふみり

今日の心の糧イメージ

 私も年をとったな~と思わされます。どうして?それはきっと「ときめきがなくなったから」でしょう。年をとるとある程度の事は予測がつくし、度胸も少しずつ備わって来るからでしょう。悪いことではないですが、ときめきを取り戻す方法はあるでしょうか。毎日当たり前のように平凡に過ごす日々の中に隠れている、気づいていない、何かがあるような気がします。

 朝露に濡れて咲く露草、段々と鳴き出す蝉の声、朝にしか咲かない朝顔の花、その中にいのちの移ろいがあるのです。生まれて消えてまた生まれての繰り返し、昨日咲いた花が今日も咲いているのではありません。その時々に精一杯を生きて私たちの目に心に響かせてくれるものがあります。それを私が気づけているか、わたしではない他の誰かに、何処かに、精一杯があるのです。

 日常の日々にも、全く同じ日はなく、笑顔で過ごせる日もあれば、落ち込む日だってあリます。怒りたいのを我慢する時、できない時。自分の心の状態で随分違うことになります。自分でも自分が分からなくなる。

 どうしてあの時あんなことを言ったのだろう?どうして優しくできなかったのだろう?と自己分析を始めます。

 何が足りなかった?私の心の状態は?と素直に自分と向き合います。神様は、私に何を教えたかったのだろう。別の方角からその物事を見るこの時間がとても大切。

 足りてなかった事に対して「ごめんなさい」と、それを受け入れてくださって「ありがとう」をその人にも神様にも言葉と態度で示します。そしてこれからも「私一人では間違えますので、よろしくお願いします。」を伝えきれたら、ときめきが戻ってくるような気がするのです。