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レジリエンス

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 私たちは、人と人、人と物など様々な関わりの中で、また様々な環境の中で生きています。その中でどの様に歩んでゆくのか、ゆけるのか。これは私たちにとって大きな関心事ですね。私たちが何かを見るとき、考えるとき、そこには様々な見方や考え方があります。

 同じ人、同じ物、同じ出来事を前にした時、どう眺めるか、どう受け止めるかによって、前向きに歩んでゆけたり、ゆけなかったりする様に思います。どの様に人や物事、出来事を見たり考えたりしているのか、自分の傾向を客観的に知ることは大切でしょうね。

 全てを「ポジティブ」に捉えるなら、悪いことがあっても、前に向かって歩めるでしょう。また悪いことが何もなくても、「ネガティブ」に考えるならば、これはどうしよう、あれが起きたらどうしようと悩んで前に進めず、身動きが取れなくなることもあるでしょう。

 応援してくれるから頑張れる。頑張ろう。これも私たちにとって大きな力になりますね。スポーツ選手が大声援を受けて、力にして頑張る。会場で応援してくれる人はいないけれど、自分のことを想ってくれる人を思い浮かべて、頑張る。その様な人もおられますね。

 ストレスの多い時代、避けるのでなく、受け止めて向き合って、どう乗り越えてゆくのか。自分の傾向を理解して受け止め、成功したこと、応援してくれる存在を思い起こしながら、ポジティブに歩むなら、人間関係、物事との関りも変わってゆくのではないでしょうか。

 海を進むヨットの様に、追い風でも向かい風でも、前に進んでゆくことができる。そんな私たちでありたいと思います。そのような私たちをいつも守り導いて下さる大切な存在を想いながら、歩むことができますように。