朝起きるのはすばらしいと思うことがある。体のすみずみまでも生まれ変わったようにさわやかだ。
夜、床につくときは、心も身体も疲れ果てて、横になるとすぐ眠ってしまう。そして、全く別の世界の人間になって、生きていることさえ忘れてしまっているようである。
やがて朝の目覚め。夜の暗闇はすでに薄らぎ、朝の太陽がまぶしく輝き、体中に新しい力があふれてくるようだ。眠っている間に体の疲労はすっかりとれ、昨日の気疲れも消え去ってしまっている。こんな気分の朝な朝な、私たちは新しく生きるチャンスに恵まれているのである。
肉体的なことばかりでなく、実際に、今日の私は昨日の私ではないはずである。良くなっているか、悪くなっているかは、今日をいかに生きるかにかかっている。実に、今日こそが、日々の生活の中で一番大切な日なのである。
もし、昨日あやまちを犯したとしても、今日は同じあやまちを犯さないように努力することができる。自分の性格に、恥ずべき欠点があっても、新しいこの一日がそれに打ち克つチャンスを与えてくれることだろう。
毎朝、毎朝、黙っていても、再出発の機会はやってくる。
朝が来るということはすばらしいと思う。