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古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 私たちは毎日「糧」をいただいて生きています。食べ物、朝食でしたら、私の場合には、学生時代は主にご飯と味噌汁。社会人時代は牛乳とプロテイン。修道院では、パンと珈琲や牛乳がメイン。時代によって食べる物は異なりますが、いただいた大切な「糧」で養われてきたのですね。

 では「糧」は食べ物だけでしょうか。イエス様は荒れ野での誘惑の時、聖書の言葉(参 申命記8・3)を使い「人はパンだけで生きるものではない。」と言われました。私たちは新聞や本を読んだり、様々な情報をいただいて生きています。新聞の連載記事、コラム、有名な本など。あらゆるものから大切な「糧」をいただいています。

 先程の言葉の後イエス様は「神の口から出る一つ一つの言葉で生きる。」と言われました。(マタイ4・4)

 2千年前イエス様がおられた時代、神の子イエス様が話す生の言葉で直接に養われたかも知れませんが、今は同じようにはできません。イエス様がこの世に来られる前、おられた時、来られた後も、人々は聖書、神のことばを大切な「糧」としていただきながら生きています。全世界で、聖書が今もベストセラーとして売れ続けているのは、神のことばであり大切な「糧」だからと言えるでしょうか。

 聖書の一節が心の琴線に触れたなら、そのみことばを、「今日」私に語られた神の言葉として受け止めることもできるでしょう。インターネットで聖書を無料で読めるサービスもある便利な時代、書籍としての聖書も含め「糧」が身近にある時代に私たちは生きています。

 様々な「糧」によって、養われながら歩んでいる私たち。神の言葉に触れて、神の言葉に養われながら歩んでみませんか。新たな歩みと神の豊かな恵みが、お一人お一人の上にあります様に。