「いつくしみ深き 友なるイエスは」平日の聖堂から会衆の歌声が漏れ聞こえます。
ご葬儀かしら、次の曲は「主よみもとに」です。やはりそう、きっと故人とのお別れだわと想像し教会の前を通り過ぎ帰宅しました。
この2曲は新教の讃美歌と共通で、キリスト教なら教派を問わず歌い親しまれている曲です。1番は「・・イエスは 罪とが憂いを取り去りたもう」と歌い、2番は「イエスは われらの弱さを知りて憐れむ」と続き、3番では「イエスは かわらぬ愛もて導きたもう」となります。
ところで、既に1年半にも及ぶコロナ禍にあって私達人間は自分勝手になり、差別したり風評被害を生んだり多くの罪を犯していますし、鬱になって深い憂いに沈んだ人は数知れません。
ワクチン接種も世界で平等に行われているとは言えず、安全性についても疑い迷う弱い私達です。そんな人間を変わらぬ愛を持ち、希望の明日へと導いてくださる方が、友達のようにいつも傍にいて下さる主イエス様なのです。
今年、私の「反省無き100年その末」と題する油彩画が完成しました。1914年開戦の第一次世界大戦、続く第二次大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争、2001年のニューヨークでのテロ、世紀末から続く難民問題が西欧を覆い、2020年世界にコロナウイルスが蔓延するという内容を、遠い歴史を外側から描き始め、渦巻状に中心へ向かい、闇に光る2020の文字の中からウイルスが湧き出し画面全体に降り注ぐように描き込み、筆を置いたところです。
さて、冒頭の聖歌は2番と3番の最後の歌詞で「祈りにこたえて慰めたまわん」「祈りにこたえて労りたまわん」と歌います。
慈しみ深い主に祈りを捧げ 悔い改めて新しい生活を目指しましょう。