慎ましく生きるとは、どのようなことでしょうか。
実際に慎ましく生活している人を思い浮かべてみました。その生活は、贅沢とは無縁で、質素です。
住まいは、生活するのに十分な大きさで、部屋は丁寧に掃除がされています。
食事は豪華でなくとも、健康を考えて栄養があるものが食卓に並びます。過度に食べてお腹を壊したり、飲みすぎて二日酔いになったりすることもありません。
衣類は、派手ではなく、高価でなくても、品があって清潔感のあるものです。
大金はもっていなくても、自分を豊かな心にする趣味や楽しみをもっています。時には一人で、時にはまわりの人と有意義な時間を楽しむことができます。
慎ましい人の言動は、控えめで思慮深いものです。あまり感情的にならずに、怒りを表すことも、まずありません。自分が一歩引き、相手の立場を考えてゆずることができます。また、自分の話ばかりせずに、人の話にうなずきなから耳を傾けることもできます。
このような慎ましい人は、目立ちませんが、実際に多くいらっしゃいます。いま放送をお聴きになっている方もそうかもしれません。
過去に慎ましく生きていた人というと、私はまず、聖書に出てくる聖家族を思い出します。すなわち、イエス・マリア・ヨセフです。
ナザレの小さな村で、ヨセフは大工の仕事をし、マリアは主婦の仕事をして、イエスを育て、3人は仲良く暮らしました。
神様は、この世で慎ましい男女の子どもとして生まれることを望まれ、慎ましく暮らすことを好まれたのです。
神様は、私たちの生き方の模範を、聖家族によって示されました。
ゆえに、慎ましく生きることは、私たちの幸せにつながっていくのです。