「今日はわたしが一番若くて一番年をとった日」というのはよく言われることである。
この言葉に出会ったのは20代の頃のことで、その頃にはなるほどと思ったくらいであったが、74歳を過ぎた今、心の奥深くしみとうる言葉であると思う。
生きているのが当たり前ではなく、実は奇跡なのだと思えるからである。
わたしの周りを見回しても、沢山のゆかりの人々が旅立った。
一昨年は義妹、昨年は実弟がわたしより若くして旅立った。
8匹いた飼い猫たちも今は2匹になってしまった。
命というものはいつかは消えるのだと思い知らされた。
しかし、わたしは子どもの頃から公教要理を学んだので、身体はほろびても霊魂は永遠に存在すると信じている。
目には見えないがわたしの周りにはそれらの霊魂が絶えずいて、見守ってくれているのを感じる。
それらの霊魂は「生きているということは素晴らしいことですよ。一日一日を神様に感謝して悔いのないように生きてくださいよ」と呼びかけてくれているのである。
そうなのである。朝、目が覚めたら、「ああ、今日も神様が生かしてくださった。今日を新たな出発として精一杯生きよう」と思うのである。
6年前に大腸ガンの手術をし、現在も以前の体調には戻れずにほとんど家の中で過ごす毎日であるが、生きているだけでありがたいと感謝の日々である。
体は老いても心までは老いたくない。心は毎朝フレッシュでありたい。
神さま、どうかお見守りください。