雨の後の空に、美しい七色の虹がかかると、ほっとしたり、明るい気持ちになったりするものですね。
ハワイの人々は、つらいことがあると「No Rain No Rainbow」と言うそうです。「雨が降らなければ、虹は出ない」と訳せばよいのでしょうか。「つらいことの後には、きっと良いことがあるよ」という励ましの意味ですね。
さて、虹には神様の私たちへの約束の意味があるのをご存じでしょうか。
旧約聖書の「創世記」には、ノアの方舟の物語が出てきます。
神様は人々のひどい堕落を見て、地上の生き物を洪水で滅ぼすと告げ、正しく忠実だったノアに方舟の建設を命じました。神様に従って、ノアは家族とすべての動物のつがいを方舟に乗せ、地上を覆いつくした大洪水から救われます。
その後、神様は二度と大洪水をもって人類を滅ぼさないという約束をし、そのしるしとして、空に虹をかけられたのです。
「わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。」と。(創世記9・13)
ですから、虹は、神様が人間とすべての生き物を愛によって守られていることを示しています。愛と平和のシンボルとも言えます。
ただ、虹は、雨の後に必ず見られるというわけではありませんね。
ある気象予報士によると、虹は雨の後の太陽が出ているときだけ、太陽と反対側の遠くの空にだけ見ることができるそうです。
ということは、遠くにいる人には見えても、虹の真下にいる人には、いま虹の光が降りていることを知らないかもしれません。
気づかなくても見えなくても、光は降り注がれています。
私には、それが神様の愛と似ているように感じられます。