親とこどもを中心に成り立つ家族のつながりは、人間にとって大切な拠り所であり、お互いに大切な役割を果たしています。
生まれたばかりのこどもの赤ちゃんは、親に無条件に愛され、大切に育てられて、愛されることや信頼感や安心感を持つことを自然に学びながら、成長します。大人になっても、人は、親の愛を覚え、必要としています。私たちは、常に人とのつながりや心のふれあいが感じられる誰かを必要としています。ましてや無防備な赤ちゃんやこどもたちは、まず親に愛されることによって、人を信頼し、愛することを学ぶのです。
こどもも、親に対して大きな役割を果たします。こどもたち、特に無力な赤ちゃんは、一方的に与えられ、育てられるという印象がありますが、そうではありません。
「育児」という言葉がありますが、「自分」の「自」という漢字をあてることもあるように、人は、こどもが生まれて、初めて「親」になり、こどもの成長過程で、親としての自覚や愛情も深められ、「親」らしく成長していけるのです。
子育ての経験のない私ですが、友人がこどもを産み、育てるプロセスで、苦労しながら、母親らしく成長する姿に、子育てというのは親を育てることだと、度々実感させてもらいました。こどもと共に泣いたり笑ったり、怒ったり、不安になったりという繰り返しの中で、人は親としてだけでなく、人としても成長していけるのだと実感しました。
また、こどもは、年を重ねて成長しても、親に喜びや希望を与えてくれる存在です。
時代の流れと共に家族観も変化しましたが、親とこどもの関係は、人と人とのつながりの基盤だと言えるでしょう。