さあ、お客さまです。
その日の約束、日時がしっかり定まると、「おもてなしモード」にスイッチが入ります。
もう、朝から晩まで「おもてなし」のことで頭はいっぱい。
なんと昔から身内のように親しくしてくださってお世話にもなった教会のおばさまから「神父さまを連れてまいりますから、お昼よろしくね」ですって!!ランチのメニューは何にしようかしらと思い悩み、神父さまの好物を伺うと、「お宅からみえる富士山が一番のご馳走よ」とのこと。ホッとしました。
それでも部屋の片付けとお掃除は欠かせません。まず玄関とトイレの徹底掃除。キッチンはあまり早くしてしまうと、当日までにまた散らかってしまいます。
そして前々日くらいからお料理の下ごしらえをしなくては・・。というわけで、いよいよその日を迎える頃には疲れきってくたくた。
聖書の、ベタニヤのマルタとマリア姉妹のエピソードの、姉のマルタの気持ちはよおくわかります。
「こんなにわたしは必死でイエスさまをおもてなししようとてんやわんやなのに、妹のマリアときたら、イエスさまの足元にべったり座ったまんま。なんともお思いにならないのですか。」と訴えるマルタ。
イエスさまは「マリアはよい方を選んだ」と仰った。疲れはてたマルタは、妹に苛立ち、ヒステリックになっていたかもしれません。
わたしがマルタならどうでしょうか?イエスさまは、妹の味方をなさって、などとぶつぶつ呟いたかもしれません。
でも、ある神父さまは、このお話をなさりながら、「だけど、ヨメさんにするならマルタがいいな」と仰いましたよ。難しいですね。
思うにイエスさまは宴の後で、こっそり、「マルタ、よくやったね」とマルタを労られたのではないでしょうか?