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日々新た

小川 靖忠 神父

今日の心の糧イメージ

 この世に生を受け、多くの方に支えられて大きくなってきました。成長して自己判断ができるようになると、それまで世話してくれた親、兄弟、姉妹、それに、周りの人々を無視しないまでも、忘れたかのような態度をとってしまうことがあります。

 一方で、新しい年を迎えますと、自ずと気が引き締まる自分を感じます。かつては、クリスマスに買ってもらった洋服等、元日にあわせて身につけ、一年の始まりのミサに参加していたものでした。

 やはり、ワクワク感がありました。新しいものは何でも「まず神さまに見せてからよ」という母親の教えは、未だに、どこかに残っています。「未だに」というよりも「日々新たに」という感じですね。

 時を重ねていきますと、自分自身の中に、衰えるものもあれば、栄えるものもあります。だからこそ、その日その日の新たな心意気が大事になってきます。

 一年の始まりに、何が新たになったでしょうか。「新しいものは何でも神さまから」の思いを大事にするなら、「新しいことも神さまから」となります。この思い自体が新しいことになりそうです。

 新しい計画、新しい運動、新しい業務、新しい仲間、全部その中身を、神さまに打ち明けてから、新しい1歩を前に押し出しましょう。その新しいことが重要であればあるだけ、聖体の前に額ずきたいですね。イエスさまがおん父の前にそうであったように。

 大きくなった今もなお、誰かに、何かにお世話になっています。小さい頃とは違った内容であり、出来事です。お世話してくれる人も変わりました。そういう自分も変わりました。その「変わりは」日々新たです。

 昔ご無礼した人々にお詫びし、新たな日々を重ねて生きましょう。