京都に住む私にとって、カトリック河原町教会の聖フランシスコザビエル聖堂は、大事な祈りの場になっています。
聖堂の階段下に大きな聖母マリア像があります。その像はとても逞しく、ひょいと神の子キリストを左肩に抱いているマリア像を見た時、大変驚きました。そして、聖堂の扉を開けて、正面祭壇のステンドグラスの光の中に、神の子キリストを抱いたヨゼフの像を見た時、また驚きました。というのは、大工さんで逞しいはずのヨゼフがとても優しい表情だったからです。
この幼子キリストとヨゼフ、マリアの聖家族の姿は、今を生きる私たちに、真の愛の姿を伝えていると思います。
最近なぜ家族愛が問われているのでしょうか。それは、個人が尊重されているようであっても、また、物質的には豊かであっても、心の豊かさや強さに乏しく、バランスがとれていない人が多いからでしょう。
人々が心豊かに、互いに支え合う愛の形が、家族の中で生まれ、そして、社会全体に広がっていく、このような愛の形がいつの時代にも必要なことなのです。
父親として、いい時も、よくない時も、子供たちをヨゼフ様のように暖かく広い心を持って導き、子供たちが、逞しく生きられるようにと深い愛情を持って育てることは何よりも大切なことだと思います。
そして、その家族愛の形が社会の中で開花してほしいと願い、祈りながら、一歩、一歩、前へ進んでいきたいと思います。
マザー・テレサの祈りにあるように、一人ひとりが愛され愛すること、また、決して何事にも無関心になってはいけないということが、人々の心に浸透しますようにと祈ります。
私の腕の中は、多くの人々の支えによって生まれた愛のぬくもりで、いつも満たされています。神に感謝!。