毎日の慌ただしい生活の中では、なかなかホッとできるひと時を取ることはとても難しいものです。ゆとりを持ちたい、といつも願ってはいますが、ばたばたと一日が過ぎてしまうことが多々あります。
できるだけ空を見上げてみたり、道端の雑草に目を留めてみたり、鳥の声に耳を傾けてみたりしますが、あっという間に喧騒にかき消されてしまい、また慌ただしい時間が始まってしまいます。
そんな中で、唯一、心からホッとできるひと時があります。年に1度、お休みをいただいて、南の島に出かける時です。大自然の中で、ひたすら鳥の声と波の音に耳を傾けるひと時です。テレビや電話などから解放されて、大自然と向き合うひと時でもあります。
でも、よくよく考えてみれば、大自然の美しさは、神さまの創造のみわざであり、大自然と向き合うということは、神さまご自身と向き合うひと時でもあるはずです。南の島でホッとすることとは、神さまのふところの中でホッとすることなのだと思います。
ですから、南の島にわざわざ出かけなくとも、毎日の生活の中で、神さまとじっくり向き合う時間が取れるならば、神さまのみもとでホッとできるのではないか、と私は考えます。
忙しい毎日の中で、そんなひと時を持つことは、なかなか至難の業ですが、このようなひと時を積み重ねていくことはできそうです。
イエスさまも、よく人里離れて祈りのひと時を過ごされたと聖書は伝えています。神さまのふところに抱かれるひと時。これこそが究極のホッとする時なのでしょう。
日々の僅かな時間でも神さまとの交わりのために取っておき、それを少しずつ積み重ねていくこと。これは毎日の生活を「ホッ」とさせる秘訣かもしれません。