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時のしるし

越前 喜六 神父

今日の心の糧イメージ

 わたしたちの生活にとって、天気予報というのは、欠かせない要素になっています。わたしは昔、中学生に「地理」を教えたことがあるので、今でも天気に関心がありますが、アメダスという気象衛星から送信されてくる地球の気象状況の写真を見ても、よく分からないことがあります。それは専門家でないからかもしれませんが、専門家でもその気象のデータをよく観察して、晴か、曇りか、雨か、あるいは台風なのかなどを予測しているだけだと思います。なぜなら、それは「しるし」に過ぎないからです。昔から、天気予報でさえ、「当るも八卦、当らぬも八卦」といって占いみたいに考えられていたではありませんか。

 若い頃、わたしは夏休みによく富士五湖の一つ、河口湖畔の別荘に2週間滞在していたことがあります。暇ですることがないので、よく目の前に聳える富士山を眺めていました。それで富士に魅せられて3回も登山しましたが、ある時、富士河口湖町のお店のお女将さんから面白いお話を聞きました。それは富士山の頂上に、どんな雲の形が懸かるかによって、晴か曇りか雨か分かるというのです。それで、わたしも午前中、ずっと富士山を眺めていました。そして、富士山の頂上にどんな雲の形が現れるかを観察しました。すると、その女性が言ったとおりでした。

 昨年は、日本列島も異常なほどの天変地異に見舞われました。それを見ていて、地球の現象を考えるとき、それは単なる自然現象なのではなく、人類という集団意識が惹き起こしている現象でもあるのではないかと思うのです。人類が非常に利己的になって、自然を破壊した結果、起こっている現象ではないかと反省する次第です。