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わたしの支え

片柳 弘史 神父

今日の心の糧イメージ

 愛は永遠だという。これは、結婚式で二人のあいだに結ばれた愛の絆は、いつまでも消えないというような意味だけではないと思う。自分を差し出して誰かを無条件に愛するとき、その愛は相手の心の中に深く刻まれていつまでも消えない。あるいは、誰かからそのような愛を受け取るとき、その愛はわたしたちの心の中に刻まれていつまでも消えない。「愛は永遠」という言葉には、そのような意味もあると思う。

 「愛は降り積もる」と言ってもいいかもしれない。生まれてから今日まで、わたしたちが誰かから受け取った愛は、一つも消えることなくわたしたちの心に降り積もり、愛の層を造り上げているのだ。たとえば、もう天国に行った祖父母から受けた無条件の愛は、今もわたしたちの心に降り積もっている。子どもの頃に可愛がってくれた近所のお兄さんやお姉さん、彼ら、彼女らが与えてくれた愛は、いまもわたしたちの心に降り積もっている。父母、恩師、友人たちから受けた愛も、もちろんそうだ。誰かが与えてくれた真実の愛は、すべてわたしたちの心の中に残り、永遠に消えない愛の層を作り出している。

 何か苦しいことがあり、深く落ち込んだとき、わたしたちは心の底にある愛の層の存在に気づく。苦しみのどん底で、わたしたちは、自分を暖かく受け止めてくれる愛の存在に出会うのだ。たくさんの人から受け取った愛という土台に支えられて、わたしたちは生きていると言ってもいいかもしれない。愛の層の厚い人も、薄い人もいるだろうが、心配する必要はない。どんな人でも、心の一番奥深くには、生まれたときに注がれた神様の愛の分厚い層があるからだ。わたしたちは皆、神様の愛に支えられて生きているのだ。