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子どもの祈り

今井 美沙子

今日の心の糧イメージ

 子どもの頃、五島の教会で「マリアさま」という聖歌を教えてもらった。

「マリアさま お手々あわせて いつの日も わたしのために いのりくださる・・・」

1、「おきるから やすむときまで ちちははの みこころにそい 良い児であれ」と

2、「めがさめて イエズスマリア ヨゼフさま まもりたまえと 祈るように」と

3、「なにごとも すなおにうけて まめやかに かみの心に そいまつれよ」と

 教え方さまは「マリアさまはイエズスさまのお母さまじゃけん、お母さまのいうことは何でもはいはいときいてくださるとよ。じゃけん、マリアさまにお祈りすると、それがそのままイエズスさまに伝わるとよ。」と教えてくれた。

 三つ子の魂百まで。私は71歳で、高齢者の仲間入りをしているというのに、幼き日のマリアさまに祈る心はちっとも変わっていない。

 大人になったら、もっと深い祈りが出来るかなと思っていたが、子どもの時のように、何かあると、マリアさまにすがってしまっている。

 少し成長したかなと思うのは、ヨゼフさまにも熱心に祈るようになったことである。それはマリアさまと同じ発想で、ヨゼフさまはイエズスさまのお父さまだから、ヨゼフさまのいうこともはいはいときいてくださるにちがいないという単純な思いからである。

 私はイエズスさま、マリアさま、ヨゼフさまのメダイを肌身離さずつけている。

 ふと、不安になる時があると、私は胸のメダイにそっと触れる。すると、守られているという大きな安心感が私を包んでくれる。

 私にとってはマリアさまは永遠に心のお母さまである。